「麻生さん(50才)のケース」

家庭医は最も身近なかかりつけ医としての機能を持っています。皆さんはかかりつけ医に何を望みますか。
家庭医の川崎医師は麻生さん(50才)一家を長年診ています。麻生さんのお父さんは脳梗塞後遺症で川崎医師が訪問診療を行っています。麻生さんと娘はときどき風邪を引くぐらいで元気、妻は軽い高脂血症で通院中です。
ある時麻生さんは健診時に異常がありその後精密検査で膵臓ガンが見つかりました。病院にかかりましたが思いの外に病状は進行しており手術はできないと言われ大変なショックを受けました。麻生さん家族は川崎医師にどうしたらいいものか相談しました。川崎医師は相談に乗りながら、セカンドオピニオン外来やホスピスの見学を紹介しました。

 結局、抗ガン剤治療を病院で行うことになり、病院の医師と連携して川崎医師も治療に参加しました。副作用のチェックや日々おこるさまざまな問題への対処です。その間にも落ち込んでしまった妻は不眠症になり,脳梗塞のお父さんが肺炎を起こし一時入院し、いろいろなことがありました。その後麻生さんは最期を家で静かに過ごしたいと望み、川崎医師の在宅医療のもと、お父さんの隣で静かに天国へ旅立ったのでした。

「かかりつけ医に求められること」
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 唐津市民病院きたはた(佐賀県)の大野毎子医師は以前に北部東京家庭医療学センターで「かかりつけ医に求められること」を調査し次のような結果を発表しています。
 大野医師によると、かかりつけ医に期待することとして、「物理的な受診のしやすさ」「医学的能力が高い」「心理的な受診のしやすさ」「患者のことをよく知っている」の4つの特徴がわかりました(図) 。つまり最新の機器を備えているとか、最先端の医療をやっているとかではなく、地域にいて私をよく知ってくれていてきちんと診てくれる医師をかかりつけにしたいということなのです。 またイギリスの患者の医療に対する満足度調査で、患者がかかりつけ医をよく知っていることが満足度と関係があることがわかっています。医師と患者がお互いよく知っている関係であることは、かかりつけ機能がはたらくための大前提であると思われます。

「困ったとき頼りにできる医師」

 家庭医は地域で起こる健康問題に最前線で取り組み、よろず相談機能を持ち、患者さんが上手に効果的に医療を受ける橋渡しを行います。困ったときにはまず、いつものあの先生に相談してみよう。いい解決方法がみつかるに違いない。かかりつけ医であるということは、そんなふうに思える医師患者関係を持つなのかなと思います。
 私も家庭医として、皆さまにとって真の「かかりつけ医」となれるようこれからも研鑽を積んでいきます。

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